両親が亡くなった・・・その時銀行口座は?葬儀費用は両親の預金から引き出せない?


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  • 両親が亡くなった・・・その時銀行口座は?葬儀費用は両親の預金から引き出せない? 2019-01-28

    銀行の預貯金は、金融機関が口座名義人の死亡を知った時点で凍結。
    預金を引き出すことができなくなります。
    相続発生から遺産分割協議が完了するまでの間は、その預金は誰のものでもないのです。



    金融機関での相続手続きは多くの書類が必要になり、非常に面倒です。
    金融機関の中では、今日も出納係が戸籍と格闘しているでしょう。


    口座凍結については、両親が亡くなり、葬儀代が工面できずに困ってしまったという話を良く聞きます。
    ただし口座凍結がされたとしても、金融機関への事情の説明と、金融機関から求められた書類を提出する事で葬儀費用が引き出せる可能性があります
    金融機関により対応可能か否か、必要な書類は何かが変わってきますので、事前にメインバンクに問い合わせておく事をおすすめします。
    あくまで便宜的な措置ですので、全ての金融機関においてそのような対応ができるとは限りません。

    また、「キャッシュカードと暗証番号の共有」という方法で万が一の際の引き出し対策をされている方もいらっしゃいます。
    1回の引き出し額に上限はあるものの、ATMを使うことで葬儀資金等を引き出す事ができます。
    しかし、キャッシュカードを本人以外の人が使うことは、基本的には認められていません。

    金融機関によっては、「代理人カード」という、名義人以外でも預金の引き出しが可能になるカードが発行されます。
    代理人の人数制限等はありますが、こちらの方法であれば規約に違反する事なく、口座凍結リスク対策が可能です。

    本人の口座凍結リスク対策という観点では家族信託も効果があります。
    受託者名義の口座を作成、預金を信託財産化しておくことで、受託者が預金を引き出す事が可能になるます。
    ただし、こちらは信託組成時に一定の費用負担があります。


    ページ作成日 2019-01-28